• Milking
9月3日15:21

導入インタビュー

■飼養頭数:450頭
■搾乳頭数:200頭
■作業人数:6名(ご本人・ご家族3名・外国人技能実習生2名)
■搾乳ロボット稼動開始:2018年4月
■導入設備

・アストロノートA4×4台
・餌寄せロボット JUNO
・フィードステーション COSMIX
・ミューラー社チラー HiPerChill5

※2021年7月 取材時の情報

搾乳ロボット導入のきっかけは?

元々つなぎ牛舎で入れ替えをしながら搾乳をしていたため、労働的に問題がありました。当時は120頭を1回3時間、合計で1日6時間も搾乳に時間がかかっていました。労働力の軽減と規模拡大を目的に、クラスター事業も活用し、搾乳ロボットで牛舎を新築することにしました。LELYを選んだのは近隣の酪農家でも導入している農家が多く、実績があったからですね

搾乳ロボットの良い点は?

ロボットのレイアウトはL字配置なのですが、ホスピタルエリアに追い込みやすく、繁殖検診や人工授精、治療にセパレーションゲートも使っています。そしてチラーをセットで入れた方が、生菌数が安定します。

以前はTMRを全頭一律で給与しつつ、個別で配合飼料を給与していました。搾乳ロボットは乳量別に給餌でき、無駄餌が当たらないので牛が太りにくいのが良いですね。

導入のこだわりは?

特に注意が必要な乾乳後期のエリアと分娩房を同じロボット牛舎内に作ったことです。常に人がいるから分娩事故は以前より減りました。乾乳後期のエリアにフィードステーションを設置したことによって、未経産牛も分娩前に狭い場所に入ると餌がもらえると学習できるので、最初のロボットへの入りが良くなります。

乾乳前期は別の乾乳牛舎で土を踏ませることによって脚も良くなるので、移動の大変さはあるかもしれないけどそれはそれでよかったと思っています。

以前は行っていませんでしたが、PMRの水分量を適切に保つために、生ゴミ処理機を使って水分量を測ったり、必要であれば水分を足すことによって乾物摂取量を上げるように工夫はしています。戻し堆肥に合わせて牛の脚に良い餌をPMRの中に混ぜているので蹄浴は行っていません。スクレッパーも頻繁に回しているから牛体はきれいだと思います。

あとは時間が出来たので牛を見る時間が増えました。繁殖検診で見なければいけない牛をピックアップする時間がしっかり確保できるようになったので、状態の変化や発情を見逃してしまう牛がいなくなりました。

導入する方へのアドバイスはありますか?

もともと共進会をやっていたので牛が大きい傾向にありました。牛を小さくコンパクトにする努力と乳頭配置を良くする改良をしっかり考えていかなければロボットは厳しいかなと思います。パーラーもある人だとパーラーで対応出来ますが、ロボットのみで搾乳する人は改良に重きを置かなければ厳しいと思います。それに伴って選抜淘汰も必要だと思います。改良が1番大切だと思いますね。

導入するまではロボットにして本当に大丈夫なのかなと思っていたので、導入してみてこんなにスムーズにロボットに入るんだと思いました。少し気性が荒い牛でも問題なく搾乳できますが、やっぱり乳頭配置や脚が悪いとロボットには向かないです。

将来の構想

乾乳舎が既存のままなので、もう少しゆとりのある広い乾乳舎を作りたいです。できれば規模をもう少し大きくしてロボットを6台にしたいですね。